【新型コロナウイルス】接触感染のリスク

掌

 

新型コロナウイルスの感染予防の為、マスクの着用を勧められています。

しかし、新型コロナウイルスは接触でも感染するリスクが存在します。

人が無意識のうちに行っている、ある行動が接触感染のリスクを招いているかも?

今回は接触感染とその対策についてご紹介します。

 

監修者情報

佐藤祐造

名古屋大学名誉教授・健康評価施設査定理事長

 

接触感染って何?

 

マスクをした人

 

ウイルス感染者がくしゃみや咳を手で押さえた後、その手で周りの物に触れるとウイルスがつきます。

他の方がそれを触るとウイルスが手に付着し、その手で口や鼻を触ることにより粘膜から感染することを接触感染といいます。

WHOは、新型コロナウイルスは、プラスチックの表面では最大72時間、ボール紙では最大24時間生存するなどとしています。

 

厚生労働省では、以下のようなタイミングで手洗いを勧めています。

① 公共の場所(学校、公園など)から帰った時

② 咳やくしゃみ、鼻をかんだ時

③ 食事の前後

④ 病気の人のケアをした時

⑤ 外にあるものを触った時

 

また、手洗いの際は「ハンドソープで10秒もみ洗い後、流水で15秒すすぎ」を2セット行うと良いとされています。

 

手洗い

 

 

感染リスクが高まる「あること」とは?

 

「ちょっと面倒だけど、ちゃんと手洗いや消毒をしていれば大丈夫でしょ!」と思う方もいらっしゃるでしょう。

もちろん、手洗いや消毒は必要ですが、実はその前に「あること」をしていると感染リスクが高まってしまいます。

それは、顔を触ることです!

 

 

どうして顔を触っていたら感染リスクが高まるの?

 

厚生労働省によると、人は無意識のうちに顔を1時間に平均23回触っています。

中でも、目や鼻、口などの粘膜は顔全体の約44%を占めているそうです。

手洗いをする前に、目や鼻、口などを触ってしまわないようにしたいですね。

 

 

顔を触らないようにするために出来ることは?

 

悩む人

 

感染リスクが高まるとはいえ、人は無意識のうちに顔に触ってしまいます。

大事なのは「顔を触らないようにしよう!」とする行動です。

PSYCHONOMIC SOCIETYでは、新型コロナウイルス感染症拡散を防止する為の行動科学者からのヒントが掲載されています。

 

①敏感になる

・顔に触りそうになったら周りの⼈に注意してもらう

・顔に触りそうになったら気づくようにブレスレットなどをつける

・ペンとノートを持ち歩き、⼀⽇何回顔を触ったか記録する

 

②他者を助ける

・他の人に自分の顔を触らせないようにする

・他の⼈が顔を触っていたらそっと教えてあげる

 

③⼿を他のことに使う

・⾃分の⼿をポケットに⼊れておく

・⼿に何かを持っておく(⼩さなボールやカードなど)

・顔を触りそうになったら、1分間握りこぶしを作る

 

④姿勢を変える

・テーブルに肘をつかない

・肘掛けのないイスに座る、⻑椅⼦の真ん中あたりに座る

・⾃分の顔に触りそうになったら,⼿のひらをおしりの下に⼊れて座る

 

⑤リラクゼーションを実践する

・⻑くゆっくりと深い呼吸をし、緊張を感じる筋⾁をリラックスさせる

・静かな場所に座って集中する

・他の⼈から安全な距離をとった⾃然の中(たとえば樹の下)に座ったりして時間を過ごす

 

まとめると、

  • 接触感染はウイルスが付着した物を触ることにより、粘膜から感染することです。手洗いを行うタイミングを押さえておきましょう。
  • 目や鼻、口等の粘膜は顔全体の約44%を占めている為、手洗い前に触るのは危険です。
  • 顔は無意識のうちに触ってしまう為、触らない為に自分で出来ること、周りの人に協力してもらうことがあります。

 

飛沫感染だけでなく、接触感染にも注意して、新型コロナウイルス感染予防に努めましょう。

 

 

出典

厚生労働省 新型コロナウイルス感染予防のために

厚生労働省 新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)

WHO  Natural ventilation for infection control in health-care settings

PSYCHONOMIC SOCIETY Reduce face touching

 


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